J.D. パワーが、2019年日本自動車初期品質調査(Initial Quality Study)の結果を発表しています。マツダは、昨年から8PP100ほど改善しています。
J.D. パワー、2019年日本自動車初期品質調査(IQS)の結果を発表
2019年日本自動車初期品質調査
本調査では、新車購入後2~9ヶ月経過したユーザーを対象に8分野233項目でユーザーの不具合経験を聴取している。すべての不具合項目は車100台当たりの不具合指摘件数(Problems Per 100 vehicles = PP100)として集計され、数値が低いほど品質が高いことを示す。自動車の初期品質に関するユーザー評価を明らかにする調査。今年で9回目の実施となる。
8分野の内訳
- 外装
- 走行性能
- 装備品/コントロール/ディスプレイ
- オーディオ/コミュニケーション/エンターテインメント/ナビゲーション(ACEN)
- シート
- 空調
- 内装
- エンジン/トランスミッション
業界平均の不具合レベルは前年と同水準、一部モデルで過去最少の不具合指摘数
総合不具合指摘件数は66PP100、前年の67PP100と同水準である。分野別詳細項目別にも大きな変化はみられない。セグメント別では、ミッドサイズセグメントのスコアが79PP100から75PP100に4ポイント改善した。使いづらさ、わかりにくさといった設計品質の不具合がわずかに減少している。
モデル別では、ダイハツのキャストとミラ トコットが32PP100と、日本市場のJ.D. パワー調査で過去最も不具合指摘の少ないモデルとなった。ブランドやモデルによっては改善の取り組みが着実に成果として現れている。
装備率や消費者ニーズが高まる安全装備や新技術
4種の中では「衝突回避/警告システム」の装備率が最も高く、77.5%に達している。また、装備率の増加が目立つのは「車線逸脱警告システム(レーンキープアシスト)」で、2017年の48.5%から2019年の69.9%の21.4%増。次いで「パーキングアシストシステム(警告音/視覚センサー、カメラなど)」の65.0%(対2017年+14.5%ポイント)、「死角モニタリング/警告システム」の47.9%(対2017年+13.6%ポイント)と、いずれも普及が進んでいる。
安全装備4種は、いずれも装備ありの車両の方が装備なしの車両よりも、車両に対する品質・信頼性評価が高いが、装備の操作性に不具合を感じた場合のユーザーの車両の品質・信頼性評価は、装備なしの車両よりも低くなる。例えば「衝突回避/警告システム」の場合、装備車両の平均評価は7.75ポイント(10段階評価の平均)、非装備車両の平均評価は7.17ポイントだが、装備車両保有者の中で操作性に不具合を経験したユーザーの評価は6.54ポイントまで低下する。また操作性に不具合を経験したユーザーの同メーカー再購入意向率は75.4%、業界平均81.0%に比べても低い意向となる。
国産ブランドではスバルが最下位、マツダは下から2番目
ダイハツが総合1位なのは、昨年同様ですが、1PP100だけ悪化しています。ラグジュアリーブランドでは、メルセデス・ベンツにかわってレクサスが1位になりました。ベンツは22PP100悪化、レクサスは5PP100良化しています。
マツダは、8PP100ほど改善していますが、業界平均以下に加え、順位は下から数えたほうが早いままです。スバルは、22PP100も悪化しています。具体的に何が問題になったのかは分かりません。残念。
業界平均が、ずいぶん「上」なような印象のグラフですね。
フォルクスワーゲンとボルボのIQSでの評価はいつも低いですね。売れる=品質が高い、という図式が成立しないこともあるような…。マツダはそうかな?という気もします。
まとめ
J.D. パワーの指摘は、
安全装備や新技術の装備率が高まり、ユーザーの期待や関心も高い。これらの機能を装備することは車両の品質・信頼性評価を高めるが、設定のしづらさなど操作性に不具合を感じると車両評価は著しく低下し、同ブランドの再購入意向にも影響を及ぼす。顧客視点でユーザビリティを改善させることが、ユーザーの装備に対する信頼感を高め、商品性向上に繋がるといえる。
マツダのi-ACTIVSENSEは、安全装備の種類の多さと標準化率の高さが魅力的ですが、熱や強い光でセンサー(カメラ?)がすぐに音を上げて警告が表示されることがままあります。こういう状況に対しては、やっぱり不満や不安が募りますよね。BP系Mazda3は、発売早々にリコールになるし…。
2019年日本自動車初期品質調査 (IQS) | J.D. Power