
2026年後半にオーストラリア市場で登場予定の新型CX-5は、排出ガス規制への対応により、2.5Lエンジンの出力が引き下げられることが明らかになりました。
2026年新型CX-5、排出ガス規制で出力低下へ
欧州排出ガス規制「Euro 6」に対応
マツダは、2026年後半にオーストラリアで導入予定の次期CX-5(第3世代モデル)に搭載される2.5リッター直4ガソリンエンジンの出力を、従来モデルより抑えることを発表しました。
具体的には、現行モデル比で8kW(約11馬力)および10Nmのトルク減少となり、最終的な数値は132kW/242Nmとなります。この変更は、より厳格なEuro 6排出ガス規制に適合させるためのもので、エンジンそのものはキャリーオーバーされつつ、制御が見直されています。
性能と燃費への影響は?
出力の減少が実際の加速性能にどの程度影響を及ぼすかは未定ですが、現行型のAWD仕様(140kW)では0-100km/h加速が9.7秒と公表されています。
燃費に関しては新型の数値は未発表ですが、現行の同仕様では7.4L/100km(複合モード)となっており、CO₂排出量172g/kmも今後改善される可能性があります。
なお、Euro 6はCO₂排出量ではなく、NOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)などの有害排出物の削減に重点を置いた規制です。
トヨタRAV4など他社モデルにも影響
このような出力低下の流れはマツダだけでなく、トヨタの次期RAV4(2026年モデル)にも同様に現れており、163kWから143kWへと12%の出力低下が確認されています。
これは、オーストラリアで2025年から導入された「新車効率基準(NVES)」の影響も一因で、各ブランドに対してフリート全体での平均排出量を基準値内に収めるよう求められているためです。
エンジンラインアップの見直しも
新型CX-5では、2.0Lガソリンエンジンおよび2.5Lターボガソリンの廃止も決定しており、ラインアップの再構成が進められています。
代わりに、マツダ独自開発のハイブリッドパワートレインが2027年より順次導入される予定で、環境性能と走行性能の両立を目指した新しいパワーユニットに期待が集まります。
まとめ
排出ガス規制への対応が、CX-5のパフォーマンスに影響を与え始めています。マツダとしても欧州基準やオーストラリアの新制度に即した対応を進める中で、今後のパワートレイン戦略や新技術の導入動向に注目が集まります。

