6月1日から実施予定のNTTドコモの新料金をざっと斜め読みして思ったのは、MVNO対策は無く、むしろライトユーザーや単身者はMVNOを使えばいいじゃないか、くらいの設定だということと、家族単位での囲い込みが一層強まるかなということです。そこで、auがこれから発表するであろう新料金体系に期待することは…。
まずはドコモの新料金に文句を
ドコモの新料金の場合、今まで通話料が従量制で済んでいた層は、多くの場合「値上げ」になるはずです。通話料定額が、さも最善の選択肢のような「ノリ」で扱われていますが、本当にそうなのでしょうか。Xiで従量制の基本料金を選べないことは問題だと思います。
その他、疑問に思うのが、
- データプランの基本料金1,700円は、単に128Kでの通信ができるだけの意味不明さ
- 電話するだけなら同じはずのXiとFOMAでカケホーダイの料金が500円も違う
- 長期利用者の優遇とか言いつつ、基本料金ではなくオプションのパケット料金から割り引く点
- データS/Mプランを選ぶと極端な長期利用者でないと割引を受けられない
- パケットをシェアするのにオプション料金500円が必要
- 1GBの追加料金が1,000円にもかかわらず、2GBのデータSパックが3,500円と高い
- どうあがいても必ず値上げになる人がいる。家族割引を個人使用者が負担する構造
実際の料金がどう変わるかのシミュレーションを示さない新聞系のメディアでは、「安い、安い]を連呼するだけのおバカな記事が目に付きますが、中にはこう言う記事もありました。まとめの部分をいくつか抜粋します。
そもそも、この時代に通話料金を重視しているという点が間違っているように思う。
電話をあまりかけないユーザーや少しでも安いデータ通信を楽しみたいユーザーはMVNOに逃げるという結果を生みそうだ。
今回の新料金プランはトレンドとはちょっと逆行していないかとも思う。
auの新料金体系に期待する点
まずは、これまでの使い方と比較して「損にならない」ことです。さんざん金をばらまいたあげくに実質的な値上げをするようでは、再び[同質化]ですよ。違いを出さないと!
- 通話の定額制と従量制が選択可能(ドコモで一番おかしな点を真似しない)
- どのようなプランでも長期利用者向けの割引が適用になる(割り引くなら基本料金から)
- パケット定額の通信量を2GB、5GB、7GBくらいから選択できる
- テータ専用プランをスマートフォンでも使える
- 特定のグループ内でパケット通信量をシェアできる(家族に限らない)
SBMはグループ内のYモバイルが低料金の受け皿になれば良いと考えているだろうし、ドコモもMVNOとは言え、自回線の使用料が入ってくるのだから低料金に端を踏み入れるより家族を囲い込む戦略です。
KDDIグループにはUQがありますが、低料金とも言えず単独ではエリアも狭いです。auにはスマートバリューがありますが、それでも料金表としては低い領域からカバーしないと見劣りするでしょうね。
料金をいじらないにせよ、MVNOにLTE回線を貸し出すとか、SIMロックを解除するとかいった施策でも状況をより好転させることができると思います。特にauのカバー率99%のLTEは強力なので、au本体ではなくMVNOで低料金をカバーするなら今がチャンスだと思います。で、au自身はVoLTEの料金体系へ移行すると…。