先日リリースされたMazda3の商品改良で明らかになった新しいグレード「X Smart Edition」は、装備を簡素化して購入のハードルを下げています。その簡素化された内容を見ると、ほぼ15Sと同等でした。

Mazda3 X Smart Editionに「ない装備」を確認
Mazda3 X Smart Editionとは
「X Smat Edition」は、選びやすいような価格するためにいつくかの装備を簡素化しています。話を聞くとXD並の価格に抑えたかったようです。
Mazda3 X Smart EditionとBlack Tone Editionの価格と装備を比較
Black Tone Editionは、20S、XD、Xそれぞれのエンジンに設定があり、装備内容が共通であるため、これとX Smart Editionを比較することにします。
Mazda3 X Smart EditionとBlack Tone Editionの価格比較
e-SKYACTIV X同士だと約45万円も安いんですね。XDとの比較で約5万円差なので当初の目論見通りの価格設定なっているようです。
X Smat Edition | Black Tone Edition | 価格差 |
---|---|---|
¥2,790,741 | ¥3,245,000(X) | ¥454,259 |
¥2,563,000(20S) | -¥227,741 | |
¥2,838,000(XD) | ¥47,259 |
Mazda3 X Smart EditionとBlack Tone Editionの装備比較
こうして上のグレードとの比較表を作りましたが、実は15Sと同じ装備内容なんですよね。大きく異るのは「車載通信機」を搭載していることですね。それにしても、簡素化しまくりです。
装備 | X Smart Edition |
X/XD/20S Black Tone Edition |
---|---|---|
クルージング&トラフィック・サポート(CTS) | – | ○ |
交通標識認識システム(TSR) | – | ○ |
前側方接近車両検知(FCTA) | – | ○ |
ヘッドランプ | HBC | LHA |
パーキングセンサー | – | △ |
ヘッドランプユニット内シグネチャーLEDランプ | – | ○ |
リアコンビランプユニット内シグネチャーLEDランプ | – | ○ |
デイタイム・ランニング・ライト(DRL) | – | ○ |
防眩ルームミラー | ○ | – |
自動防眩ルームミラー | – | ○ |
ドアミラーリバース連動機能 | – | △ |
ドアミラー自動防眩機能 | – | ○ |
ステアリングヒーター | – | △ |
シフトスイッチ | – | ○ |
運転席パワーシート | – | △ |
シートヒーター | – | △ |
ボーズサウンドシステム | – | △ |
205/60R16 | ○ | – |
215/45R18 | – | ○ |
雑感
この簡素化ぶりは、まるで標準仕様からレース仕様を作っているような印象さえ受けます。
さて、このSmart Editionの装備で、なによりも分からないのが、MTの設定がないことです。むしろATが無くて、MTのみの設定でも良いと思いますよ。e-SKYACTIV Xは、できることならマニュアルで楽しみたくなるエンジンだと思っています。今回の改良でエンジンの吸排気音に手が入っているので、なおさら音を聞きながらマニュアルで操作してシフトチェンジを楽しめるようになっているはずです。
正直、これが起爆剤になって売れるようになるかと言われれば、「?」がたくさん出てきます。e-SKYACTIV Xそのもののコストダウンをしていかないと売上増にはつながっていかないと思います。
そして、内燃機関の改良が今後も必要だという立場は分かりますが、ここまで複雑な機構で価格を上げてまで世に出すべきなのかも少々疑問です。レンジエクステンダーを搭載した電動化車の方が、環境やドライバーにとってプラスになることが多くないのかな?とも思っています。