マツダ、合成燃料でエンジン車の未来を切り拓く

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マツダはこのたび、ENEOSをはじめとする国内自動車メーカー各社と連携し、合成燃料を活用したエンジン車の実証的な導入を進めると発表しました。これは、電動化だけにとどまらないカーボンニュートラルへの新たなアプローチとして注目される取り組みです。

内燃機関とカーボンニュートラルの共存に挑戦

CX-80 PHEVに合成燃料を導入


マツダが今回提供するのは、プラグインハイブリッドモデル「CX-80 PHEV」。この車両には、ENEOSが製造する合成燃料が使用されます。この燃料は、再生可能エネルギー由来の水素とCO₂を原料とし、製造から使用までのライフサイクルでCO₂排出を最小限に抑えることが可能です。

すでにマツダを含む各社では、合成燃料による走行性能の確認試験を終えており、従来のガソリンと遜色ない性能を確認済みです。

なぜ「合成燃料」なのか?

カーボンニュートラルの達成に向けては、BEV(バッテリー式電気自動車)への移行が大きな潮流ですが、一方で内燃機関を活かす道も模索されています。合成燃料はその有力な選択肢のひとつです。

液体燃料という性質から、既存の燃料インフラや車両技術を活用できるのが最大の強み。長距離走行や即応性の高さなど、エンジン車ならではの利点を保ちつつ、環境負荷を抑えることができます。

マツダが目指す、現実的かつ持続可能な道

マツダは「マルチソリューション」の姿勢を掲げ、電動化だけでなく、燃焼技術の進化や代替燃料の活用にも力を注いできました。今回の取り組みもその一環であり、エンジン車の可能性を完全に閉ざさない柔軟な戦略と言えるでしょう。

内燃機関の価値を見直しつつ、カーボンニュートラルの実現へ。マツダのこうした姿勢は、クルマの多様性を尊重するユーザーや、移動の自由と環境の調和を両立させたいと願う多くの人にとって、未来への現実的な希望となるかもしれません。

 
エンジン搭載車両のカーボンニュートラル化に向けて合成燃料の活用で連携 [PDF形式]