関税の影響でカナダ向け輸出を一時停止。アラバマ工場では米国市場への供給体制を強化し、操業維持を図る。
マツダ、アラバマ工場で米国向けCX-50を増産へ
カナダ向け生産を一時停止、米国向けにシフト
マツダは、米アラバマ州ハンツビル工場での生産体制を一時的に見直し、5月12日からカナダ向け生産を停止することを明らかにしました。背景には、トランプ前政権時に導入された関税措置の影響があります。
同工場では現在、SUV「CX-50」のみを生産しており、その8割が米国向け、残り2割がカナダやメキシコなどへの輸出となっています。マツダは、カナダ向けを止める分を米国向け増産で吸収する方針です。
増産規模は非公表、操業維持に注
一部メディアでは「米国向けを1割増産」との報道もありましたが、マツダはこれを否定。具体的な増産台数は明らかにしていません。ただし、同社は「工場全体の操業には影響しない」と説明しており、現地生産体制を維持する意向を示しています。
トヨタと共同運営のアラバマ工場
この工場は、トヨタとマツダが共同出資し、両社それぞれ年間15万台の生産能力を持つ最新鋭の施設。マツダは同地でのCX-50生産を北米戦略の柱と位置づけており、今回の変更も米国市場への対応力を高める動きといえます。
カナダでのCX-50需要にも影響か
2024年のマツダ・カナダでの販売台数は約7万2,000台で、そのうち**CX-50は約15%**を占めていました。カナダ市場での供給に一時的な影響が出る可能性もありますが、マツダは今後の対応について詳細を明かしていません。
北米市場を重視するマツダにとって、今回のアラバマ工場の柔軟な生産調整は、環境変化に即応する戦略的な動きといえそうです。
マツダ、アラバマ工場で米国向け増産 関税でカナダ向け一時停止 | ロイター

マツダ、カナダ向けCX-50の生産を一時停止へ
マツダは5月12日から、関税リスクを回避するため、米アラバマ工場でのカナダ向けCX-50の生産を一時停止すると発表した。