
マツダが、電動セダン「Mazda6e」を欧州の技術陣主導で開発。中国生まれながら“マツダらしい走り”を実現したといいます。
Mazda6eを欧州の開発チームが“マツダらしい走り”を仕立てる
欧州エンジニアが主導した“走りの味づくり”
Mazda6eは、長安汽車グループ傘下のEVブランド「Deepal(ディーパル)」が手がける電動セダン「SL03」をベースとしています。しかし、単なるバッジ変更ではなく、欧州のマツダ技術者チームが乗り味のチューニングを主導したとマツダ・オーストラリアのヴィネシュ・ビンディ社長が明らかにしています。
同氏は、「マツダは米国、日本、欧州の3拠点でR&Dを行っており、今回の6eでは欧州チームが中心的な役割を果たした」と説明。特にハンドリングや乗り心地といった“走る楽しさ”の部分において、マツダの内規に適合するよう入念に仕立てたといいます。
単なる中国車の“リバッジ”ではない
Mazda6eは中国仕様のEZ-6をベースにしつつも、ドアやウインドウ形状を含む外板パネルを専用設計するなど、コストのかかる再開発を敢行しています。車体骨格やモーター、バッテリーといった主要構造は共通ながら、デザイン面では独自のアイデンティティを持たせており、Deepal SL03との差別化を明確にしています。
これにより、マツダは「Zoom-Zoom」というブランドスローガンを引き続き掲げ、電動化時代でも“ドライバーとクルマの一体感”を大切にする姿勢を強調しています。
オーストラリアでは純EV仕様のみを導入予定
Mazda6eは、2024年4月に中国で「EZ-6」として初公開され、その後2025年1月には欧州市場への輸出仕様が正式発表されました。右ハンドル仕様も生産対象に含まれており、オーストラリアや英国などへの展開が可能となっています。
海外ではEVとレンジエクステンダー(発電用エンジンを搭載するPHEV)の2種類が用意されますが、マツダ・オーストラリアは純粋な電気自動車版のみを販売する計画です。販売開始は2025年半ば頃が予定されています。
Mazda6の後継として登場へ
オーストラリアでは、Mazda6eがガソリンエンジンの「Mazda6」に代わる新たな主力セダンとなる見通しです。内燃機関モデルが担ってきた“走りの楽しさ”を、今度は電動化された形でどう表現するのか…マツダらしいこだわりが注目されます。
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