[特許]マツダ、車載エンジンでCO₂を“回収”する新技術を出願

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マツダが出願した特許「車載エンジンのCO₂回収システム」は、走行中に排気ガスからCO₂を吸着・回収する革新的な仕組み。内燃機関の新たな可能性を示す技術です。

マツダ、車載エンジンでCO₂を“回収”する新技術を出願

特開2025-152877 車載エンジンのCO2回収システム

背景

カーボンニュートラル時代において、電動化だけでなく、既存の内燃機関をどう環境対応させるかが大きな課題になっています。マツダは「マルチソリューション戦略」を掲げ、カーボンニュートラル燃料(CN燃料)やCO₂回収技術など、内燃機関の可能性を拡張する研究を続けています。

今回出願された特許「車載エンジンのCO₂回収システム」は、まさに“走りながら排出CO₂を回収する”という次世代エンジン技術の一端を示すものです。

課題

エンジンの排気ガスにはCO₂が多く含まれますが、従来はそれを車載状態で回収・再利用することは困難でした。

特に、車載システムではスペースや温度変化、排気圧力などの条件が厳しく、CO₂を効率よく吸着・放出する機構を安定して動作させることが難しいという課題がありました。

解決手段

この特許では、エンジンの排気管に「CO₂吸着装置」を複数(第1・第2吸着装置)並列配置し、状況に応じて片方でCO₂を吸着、もう片方で脱離(放出)を行う構造を採用しています。

さらに、脱離したCO₂を一時的に貯蔵する「ガス貯蔵タンク」を設け、そこから外部に放出または循環させる仕組みを構築。

これらの流れを制御するコントローラが、吸着・脱離のタイミング、圧力、流量を自動的に調整することで、走行中でも効率的なCO₂回収が可能になります。

効果

このシステムにより、車両が走行中にCO₂の一部を吸着・回収し、必要に応じて貯蔵・再放出できるようになります。

将来的には、回収したCO₂を燃料生成や再利用プロセスに活かすことも視野に入れられます。

つまり、エンジン車でも「排出→回収→再利用」という循環が成立する可能性があり、電動化とは異なるアプローチでカーボンニュートラル社会に貢献できる技術といえます。

 
特開2025-152877 | 知財ポータル「IP Force」(車載エンジンのCO2回収システム)

マツダ
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