マツダ財団は、科学技術の振興と青少年の健全育成を目的に、2025年度の研究助成先35件を決定しました。全国から283件の応募があり、総額3,600万円を支援します。
マツダ財団、2025年度の研究助成先を決定
科学技術の振興と青少年育成に35件・総額3,600万円を助成
公益財団法人マツダ財団(理事長:菖蒲田清孝)は、2025年度の研究助成対象を決定しました。
本年度は全国の大学・研究機関などから283件の応募があり、その中から35件に対し、総額3,600万円の助成を実施します。内訳は「科学技術の振興」30件・3,200万円、「青少年の健全育成」5件・400万円で、中国地方からは4件が採択されました。
科学技術分野:革新的な研究に奨励賞を授与
科学技術分野では、基礎研究から応用研究まで幅広いテーマが採択され、若手研究者や循環・省資源に貢献する研究を優先して助成。
中でも特に優れた4件には「マツダ研究助成奨励賞」が贈られ、それぞれ追加助成が行われます。
奨励賞の受賞研究には、名古屋大学による「希薄溶液に特化したモデルフリー細管式粘度計の開発」や、熊本大学による「光刺激により分極制御可能な電子材料創出」など、社会的意義と応用展開の可能性を併せ持つ先進的なテーマが選ばれました。
また、中国地方からは、広島大学の「分子ふるい能を有するナノリアクターの開発」や「有機太陽電池材料の開発」などが助成対象に選ばれています。
青少年育成分野:社会課題に向き合う教育研究を支援
青少年の健全育成分野では、現代社会の課題を掘り下げ、教育現場や市民活動の活性化に役立つ研究が選定されました。
静岡大学による「大学生が主体的に活躍する地域づくりのエコシステム形成に関する研究」や、岡山大学の「聴覚障害学生支援のためのノートテイカー養成・研修プログラム作成と効果検証」など、地域連携やインクルーシブ教育をテーマとする取り組みが目立ちます。
設立40年超、累計助成は約2,800件・20億円超に
1984年に設立されたマツダ財団は、「科学技術の振興」と「青少年の健全育成」を二本柱に活動を続けてきました。
今回を含む累計助成実績は2,796件、総額20億7,000万円を超えています。
財団は「つなぐ」をテーマに、今後も人と社会を結び、豊かな未来づくりに貢献する研究・活動を支援していくとしています。
