[特許]マツダ、ハイブリッド車両のパワートレイン構造の特許を出願

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マツダは、ハイブリッド車両のパワートレイン構造に関する特許を出願しています。本技術は、電力変換装置を効率よく配置し、車内空間のレイアウト性を大幅に向上させるものです。

マツダ、ハイブリッド車両のパワートレイン構造の特許を出願

特開2024-179847 車両のパワートレイン構造

背景

ハイブリッド車では、エンジン、モータ、バッテリ、および電力変換装置が必要不可欠です。しかし、これらの部品が占有する空間が大きく、特にモータ上部の空間は電力変換装置が占めることが多いため、他の装置を設置しにくいという課題がありました。

課題

従来のパワートレイン構造では、モータの上部空間を電力変換装置が大きく占有していました。このため、モータ周辺の装置配置が制限され、車両設計の自由度が損なわれるという問題がありました。また、コンパクトカーや限られた車内空間を活用する車両では、さらなるレイアウト性の向上が必要とされていました。

解決手段

本発明では、電力変換装置を効率的に配置するための新たな設計を採用しました。具体的には、以下の構造が特徴です。

  1. 電力変換装置の内部配置
    • DCバスバー、平滑コンデンサ、パワーモジュールを車両の前後方向(第2方向)に並べることで、上下寸法を抑え、装置全体をコンパクト化しています。
  2. ACバスバーの特殊配置
    • ACバスバーをパワーモジュールから下方向に延ばし、モータハウジングの湾曲部に対応する形状とすることで、部品全体の高さをさらに抑制しました。
  3. ハウジングとの一体化設計
    • 電力変換装置をモータハウジングの上方かつ湾曲部に沿う形で配置することで、電力変換装置の高さを低く抑えながらも効率的な配置を実現しています。
  4. 低電圧バッテリの配置
    • 低電圧バッテリを電力変換装置の上方に配置し、車両内のスペースを有効活用する設計が採用されています。

このような設計により、電力変換装置のコンパクト化が実現し、車内の空間効率が大幅に向上しました。

マツダ、ハイブリッド車両のパワートレイン構造の特許を出願

マツダ、ハイブリッド車両のパワートレイン構造の特許を出願

マツダ、ハイブリッド車両のパワートレイン構造の特許を出願

効果

本発明によって、電力変換装置をハウジング周辺に効率よく配置できるようになり、車両内のレイアウト性が飛躍的に向上しました。上下方向の高さを抑えることで、他の装置を配置するための自由度も向上し、車両設計の柔軟性が増加しました。また、衝突時の安全性を考慮した構造も採用されており、実用性と安全性を兼ね備えた技術となっています。

 
特開2024-179847 | 知財ポータル「IP Force」(車両のパワートレイン構造)

 
この発明の説明では、

車両Vは、パラレル式のハイブリッド車両であり、モータMの駆動力のみによる走行、モータMとエンジンEの双方の駆動力による走行、およびエンジンEの駆動力のみによる走行が可能である。

と、

エンジンEは、燃焼室Cが形成されたエンジン本体1を備える。エンジン本体1は、往復動式の内燃機関であり、気筒(不図示)が形成されたシリンダブロック2、シリンダブロック2の上方を覆うシリンダヘッド3、上下方向に往復動可能に気筒に挿入されたピストン(不図示)、およびピストンの往復動に伴って回転するクランクシャフト(不図示)を備える。また、エンジンEは、シリンダブロック2の下面に連結されて、潤滑油を貯留するためのオイルパン9を備える。なお、燃焼室Cは、気筒の内周面と、ピストンの冠面と、シリンダヘッド3の底面とによって区画される空間である。本実施形態では、エンジン本体1は、直列4気筒エンジンであり、クランクシャフトの回転中心軸に沿って並ぶ4つの気筒および4つの燃焼室Cを備える。

書かれています。これは、4気筒エンジンを備えたストロングハイブリッド車両のパワートレインですね。

マツダ
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