J.D. パワー、2024年日本EVエクスペリエンス(EVX)– オーナーシップ調査の結果を発表

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J.D. パワーが発表した2024年日本EVエクスペリエンス(EVX)の調査結果では、EVの維持費の低さ、バッテリーの劣化など長所短所が明らかになっています。

J.D. パワー、2024年日本EVエクスペリエンス(EVX)– オーナーシップ調査の結果を発表

EVユーザーの実態:軽EVと登録EVの違い

J.D. パワーの調査によると、軽EVと登録EVのユーザーには、保有環境や利用目的に大きな違いが見られました。軽EVは、主に通勤や買い物などの日常的な移動手段として使われ、91%が戸建て住宅に住み、65%が複数台を保有。一方で、登録EVは遠出やドライブでの利用が多く、80%が戸建て住宅居住者で54%が複数台を保有しています。この違いは、それぞれの車両タイプの特性や価格帯が影響していると考えられます。

維持費低減がEV普及の追い風に

ガソリン車やハイブリッド車からEVに買い替えたユーザーの約7割以上が維持費の低減を実感しています。特に軽EVでは75%、登録EVでは71%が「かなり安い」または「やや安い」と回答しました。このような経済的メリットを感じたユーザーの88%(軽EV)と87%(登録EV)が、次回もEVを検討するとしています。維持費の安さがEV普及の一因となっているのは明らかです。

自宅以外での充電環境とその可能性

軽EVのユーザーの91%が自宅で充電を行うのに対し、登録EVでは27%が自宅以外で充電をしています。特に充電容量が大きく時間がかかる登録EVでは、急速充電設備や充電施設付きの駐車場が利用されることが多いようです。この結果は、集合住宅に住むユーザーや自宅に充電設備を持たないユーザーでも、環境次第でEVを保有できる可能性を示しています。

EV市場拡大への課題

登録EVユーザーの中で買い替え層の18%が既存EVオーナーでした。現在、日本のEVシェアはわずか1.7%にとどまっています。この市場を広げるには、初めてEVを購入するユーザーを増やす必要があります。これには、経済性や環境負荷低減の訴求、充電インフラの整備が重要となるでしょう。

バッテリー性能劣化とユーザー体験

購入後、バッテリー性能の劣化を感じる登録EVユーザーの割合は、保有期間が長くなるにつれ増加しています。1年以内では10%だった回答率が、2年以上で32%に達しました。この劣化は満足度に影響を与えており、性能改善が求められています。

本調査概要

2021年1月~2024年3月に初度登録されたEV/PHEV(乗用車のみ。貨物車を除く)を保有するユーザーを対象に、EV/PHEV保有と利用の実態、満足度を聴取する調査で、日本では本年が初の実施となる。
※PHEVについては参考情報としてのデータ収集。

  • 実施期間:2024年7月~8月 
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:初度登録2021年1月~2024年3月のEV/PHEVを保有するユーザー
  • 調査回答者数:3,379

まとめ

2024年の調査結果は、EVが経済性や利便性でユーザーに支持されている一方で、バッテリー性能やインフラ整備などの課題も浮き彫りにしました。

 
2024年 日本EVエクスペリエンス(EVX) – オーナーシップ調査 | J.D. Power

 
どちらかと言うと、EVの明るい面(メリット)に光を当てているような内容です。EVが普及すればするほど充電施設の普及とのバランスを取るのが難しくなるじゃないですか。ショッピングモールの駐車スペース一つ一つで充電できるようにします? 限られた設備を効率よく共有するモラルやマナーも問題になりそうですし…。

EVには、静粛性や運動性能・制御能力の高さにぶがあると思っているので、価格や車両重量などが納得できる範囲になれば、購入を検討できるのになぁと…。