
J.D. パワーは、2024年日本自動車セールス顧客満足度(SSI)調査の結果を発表しています。消費者のエンジンタイプ選びに大きな変化が見られる結果となっています。マスマーケットブランドでは、マツダが1位でした。
J.D. パワー、2024年日本自動車セールス顧客満足度(SSI)調査結果発表。マツダが1位
調査の概要と注目ポイント
2024年の自動車セールス顧客満足度調査では、総合スコアは前年同様の720ポイントとなりました。ファクター別では、「店舗施設・サポート」が730ポイント、「契約手続き」が728ポイントと高い評価を受けています。特にセグメント別の満足度では、ラグジュアリーブランドが776ポイント、国産ブランドは715ポイントと、明確な差が見られました。ブランドによる満足度の違いが、今年も顕著な傾向を示しています。
HEV、PHEVの人気が上昇、EVは停滞傾向
今回の調査で注目されたのは、HEV(ハイブリッド車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)の購入検討率の上昇です。HEVはガソリン車を初めて上回り、消費者の関心が高まっています。HEV検討率は前年の57%から60%に増加、PHEVも11%から14%へと伸びを見せました。一方で、電気自動車(EV)の検討率は10%と停滞気味で、EVに対する関心は一時的に落ち着きを見せています。
デジタル情報と試乗体験が購買決定に影響
HEVやPHEVの購入検討者は、情報収集においてデジタル媒体の活用が目立っています。メーカーや販売店のウェブサイト、SNSなどを参考にした割合が増加しており、特にSNSを活用した情報収集は前年に比べて大きく伸びています。また、展示車や試乗体験も購買決定において重要な要素であることが明らかになっており、試乗時に車の機能や技術を体感した場合の満足度が非常に高いことがわかりました。デジタル情報と実車体験のバランスが、今後の自動車販売における大きな鍵となるでしょう。
まとめ
2024年のJ.D. パワー自動車セールス顧客満足度調査では、消費者の車選びにおけるエンジンタイプの変化や、デジタル情報の活用が大きく注目されました。特にHEVやPHEVの人気が高まる中、販売店はオンライン情報の充実と実車体験の提供が重要な戦略となるでしょう。また、先進技術を効果的に伝える試乗体験の強化も、顧客満足度向上に繋がることが示されています。
今調査の概要
- 実施期間:2024年5月~6月
- 調査方法:インターネット
- 調査対象:メーカー系正規ディーラーから新車購入後、2~13ヶ月経過したユーザー(18歳以上)
- 調査回答者数:7,110人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に「納車」(26%)、「店舗施設・サポート」(26%)、「商談」(26%)、「契約手続き」(21%)となっている(カッコ内は影響度)。
顧客満足度ランキング
ラグジュアリーブランド
BMWは、「商談」ファクターでセグメント中最高評価。

マスマーケットブランド
マツダは、「納車」、「店舗施設・サポート」、「商談」、「契約手続き」の全ファクターでセグメント中最高評価。


