マツダは、聴覚刺激に基づいた感情推定装置の精度を向上させる特許を取得。音源の種類に応じたデータ分類と補正で、より正確な感情推定が可能になりました。
マツダ、聴覚刺激による感情推定技術の特許を取得
特許7549804 感情推定装置
背景
車両の運転支援制御において、乗員が視覚や聴覚などの感覚刺激を受けた際の感情状態を推定する技術が注目されている。従来の感情推定装置では、感覚刺激に基づいて乗員の感情を推定し、その結果に基づいて運転支援を行う技術が知られていたが、音の種類(自然音、機械音、電子音など)が感情に与える影響が適切に反映されない問題があった。
課題
従来の感情推定装置では、取得された音データ全体を一律に共通の感情推定式で処理していたため、音源の種類が感情推定に適切に反映されず、精度が低い場合があった。このため、聴覚刺激の種類に応じて感情推定の精度を向上させる技術が求められていた。
解決手段
本発明では、音データを音源の種類ごとにカテゴリに分類し、その分類に応じて感情推定式を補正することで精度を向上させる感情推定装置を提案している。音データは、周波数成分と変調周波数成分に基づいて分類され、各音源の種類に応じて感情推定式が適切に補正される。例えば、破裂音や輸送機器の音を聞いた場合は、不快かつ活性な感情状態を推定する方向に補正が行われる。
効果
本発明によれば、音環境の成分をテクスチャ特徴量に基づいて分類し、各分類に対応する補正を行うことで、感情推定の精度が向上する。これにより、聴覚刺激の種類が感情に与える影響を適切に反映した感情推定が可能となり、運転支援制御の精度も高まる。