[特許]マツダ、3ローターを搭載したハイブリッド車に関する特許を取得

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マツダは、ロータリーエンジンを使ったハイブリッドシステムの振動抑制に関して特許を取得しています。

マツダ、3ローターを搭載したハイブリッド車に関する特許を取得

特許7512712 車両

本発明は、車両に関し、特に車両走行用の駆動ユニットにおけるバランスウェイトに関する。

背景

近年、環境負荷の低減を目的として、エンジンとモータを併用するハイブリッド車両が普及しています。これにより、車両の運動性能向上が求められており、エンジンとモータをユニット化して中央付近に配置することが有効とされています。しかし、駆動ユニットの小型化と振動抑制が課題となっています。

課題

ハイブリッド車両において、駆動ユニットを小型化しつつ、エンジンとモータの振動を抑制し、車両運動性能を高めることが求められます。特に、エンジン出力軸とモータ出力軸の一体化および結合に伴う振動抑制が課題となっています。

解決手段

本発明は、エンジンハウジングとモータハウジングを一体化し、エンジン出力軸とモータ出力軸を一体化または結合することで、駆動ユニットの小型化と振動抑制を図ります。さらに、モータのロータがエンジンのバランスウェイトとして機能し、駆動ユニット全体の長さを短くする構造を採用しています。

  • エンジンとモータのハウジングの結合
    エンジンハウジングとモータハウジングを直に結合することで、エンジンの振動をモータの重量で抑える。この結合により、エンジンとモータが一体となり、駆動ユニット全体のサイズをコンパクトにする。
  • 駆動ユニットの長さを短縮
    エンジンとモータの出力軸を一体化または同心で結合することで、駆動ユニットの長さ(軸方向の寸法)を短くする。出力軸の延びる方向での寸法を短くすることで、駆動輪と駆動ユニットの先端(駆動輪と反対側の端部)との間の距離を短縮し、上下方向の変位量を小さく抑える。
  • ロータのウェイト部をエンジンのバランスウェイトとして機能させる
    モータのロータには、エンジンのバランスウェイトとして機能するウェイト部を設ける。このウェイト部は、エンジンハウジング側に侵入する形で設計されており、スペースの有効利用を図るとともに、駆動ユニットの長さを短縮する。
  • ロータの形状設計
    ロータのウェイト部は、モータ出力軸の軸芯を含む断面で見たときに斜めに延びる中間部と、外縁部を持つ。ウェイト部の外縁部の外周面が、モータ出力軸の外周面よりも外側に位置し、エンジンの振動抑制効果を高める。
  • ユニット端バランスウェイトの配置
    エンジン出力軸にはユニット端バランスウェイトを設け、モータのロータのウェイト部と回転位相を略逆位相にすることで、エンジンの振動を効果的に抑える。
  • 直結構造
    エンジン出力軸とモータ出力軸を直に結合することで、回転位相のずれを生じにくくし、安定した振動抑制を実現する。

これらの構造により、エンジンとモータをコンパクトに一体化し、駆動ユニットの振動を抑えながら、車両運動性能を向上させることが可能になります。

効果

この構造により、駆動ユニットの小型化が実現され、車両の中央付近に配置することが可能となります。また、エンジンとモータの振動が抑制され、車両運動性能の向上と乗員の快適性が確保されます。さらに、バランスウェイトの効率的な配置により、駆動ユニットの振動がさらに低減されます。

 
特許7512712 | 知財ポータル「IP Force」(車両)

マツダ
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