マツダは、過去に3車種、現在では2車種において型式指定申請における不正行為があったと発表しています。これにより現行車のロードスターRFとMAZDA2が出荷停止になっています。
マツダ、型式指定申請における不正行為が発覚。ロードスターRFとMAZDA2が出荷停止に
マツダ株式会社(以下、マツダ)は、2024年1月26日に国土交通省から要請を受けた「型式指定申請における不正行為の有無等に係る実態調査」(国自審第2018号)に基づき、調査対象期間*1におけるすべての型式指定申請2,403試験を対象に調査を行いました。調査の結果、2つの試験項目において、計5試験で不正があったことを確認し、5月30日に同省に報告いたしました。今回判明した不正の対象となるのは、生産実績として150,878台、販売実績として149,313台です。
不正の概要
- 過去生産車3車種について、衝突試験における試験車両の不正加工
前面衝突時の乗員保護に対する認証試験において、エアバッグを車載センサーの衝突検知による自然起爆ではなく、外部装置を用いて時間指定で起爆させた試験実績があった。
- 現行生産車2車種について、出力試験におけるエンジン制御ソフトの書換え
ガソリンエンジンの原動機車載出力に対する認証試験において、量産車両と同一状態のエンジン制御ソフトにより出力試験を行うべきところ、点火時期補正機能の一部を停止させた制御ソフトによる試験実績がありました。
該当する車両およびお客さまへの影響
今回の調査結果を踏まえ、現在生産を継続している対象車種(上記(2)の2車種)の出荷を5月30日より一旦停止
- 既に生産を終了しているが、社内にて技術検証および再試験を行い、前面衝突時の乗員保護性能について法規で定められた基準を満たす性能を有していることを確認。
- 安全性に関連するものではなく、当該車両を引き続き安全に乗ることは可能。今後速やかに量産車と同じ状態で再試験を行い、改めて型式指定について当局の審査を受ける準備を進める。
不正の原因
- 試験が認証法規に準拠した状態で実施されたかをチェックする仕組み、およびガバナンス体制の整備不足
- 認証法規に準拠した試験を実施するための手順の不備
- 認証法規に準拠した試験条件を安定的に満たす設備の整備不足
再発防止策
- 試験が認証法規に準拠した状態で実施されたかをチェックする仕組み、およびガバナンス体制の再整備
- 認証法規に準拠した試験を適正に実施するための手順書の見直し・教育・実践の徹底
- 認証法規に準拠した試験条件を安定的に満たす設備の整備強化
MAZDA NEWSROOM型式指定申請に関する国土交通省への調査報告について|ニュースリリース
蓋を開けたら、マツダでも不正行為があったという…。
ロードスターRFの遅れは、受注増加に加えてこの問題も加わるとすると、さらに納期の長期化が懸念されます。工場出荷時期目処の案内は更新されていません。
ちなみに、マツダ本社工場の火災に関しては、生産に影響が出ないようにやりくりしているようです。
コメント
真面目な車作りが信条のマツダが、まさかの失態にがっかりしています。理由はどうであれ、謙虚に受け止め、再発防止に努めて欲しいです。今は一台の新車を購入するのに、100万円台で買えない高価な買い物になるのに、新車開発から生産、販売に至るまで、もう少ししっかりとした車作りに徹して欲しいです。