マツダ毛籠氏、素材の選択や製造プロセスなどを話す

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マツダ毛籠氏が、何を重点に置いてマツダの今後の経営を進めていくのかについてインタビューに答えています。

マツダ毛籠氏、素材の選択や製造プロセスなどを話す

毛籠氏が社長に就くニュースの前の3月15日の記事になります。

素材の選択や製造プロセスが変わるということですか

毛籠:これまではコストや性能を重視して素材を選んでいました。今後は製造過程のCO₂排出量なども含め、総合的に判断することになるでしょう。例えば、他の金属より軽いアルミを車体に使えば燃費が向上しますが、製錬には大量の電力が必要です。CO₂排出の観点から、高性能な鉄板の方がよいという考え方もあります。こうした判断を進めるため、インターナル・カーボンプライシング(ICP、社内炭素価格)の導入を検討しています。

インタビュー記事の中で、自分が注目したのは、素材の選択についての部分です。自分のCX-60のに対する初期の感想にあるように「MX-30で謳われたサステナビリティの考え」が引き継がれていないのがとても気になっているのですが、この記事にあるように素材選びの基準が、環境やサステナビリティを重視したものになっていくのであれば、経済性の次にユーザーが選択する際の推しポイントになってくと思います。

インタビューの最後に…

電気自動車(EV)への移行が進む中で、どう強みを発揮しますか

毛籠:将来的にEVへの移行は進みますが、充電設備の普及など社会インフラの整備には時間がかかります。それを待つのではなく、今できることに取り組むのがマツダのこだわりです。

クルマづくりにおいては、意のままに気持ちよく、安全に安心して運転でき、移動体験が楽しくなる「走る歓び」という価値を重視してきました。デザインやものづくりにおける品質の高さは、当社のブランド価値の源泉です。

駆動装置がエンジンでもEV用モーターでも、「走る歓び」を重視する思いは同じです。「ひと中心」の思想を土台に「人を深く知る」「人と共に創る」という価値観を大切にしながら、「走る歓び」と優れた環境・安全性能を両立して進化を続けます。

と話しています。

今後のマツダの電気自動車が、MX-30 EVモデルのようなセッティングであれば、とても好意的に受け入れることができるとも思っています。さて、どうなるのでしょう?

 
マツダ・毛籠勝弘専務「環境負荷を低減、『走る歓び』進化」 | 日経ESG

 

チェックポイント

社内炭素価格について

社内炭素価格は、企業が自らの事業活動によって排出する温室効果ガスに対して内部的に価格を設定することで、排出量削減を促進する仕組みです。つまり、企業が自分たちが排出する二酸化炭素などの温室効果ガスに対して、あたかも外部から課せられる税金や手数料のようなものを自ら設定することで、社会全体の温暖化対策に貢献しようという取り組みです。

社内炭素価格を設定することで、企業内のあらゆる部門やプロジェクトにおいて温室効果ガスの排出量を削減する動機付けが生まれます。また、社内炭素価格を設定することで、将来的な外部的な炭素価格が上昇しても企業の収益や業績に大きな影響を及ぼすことを回避することができます。企業が自ら設定する社内炭素価格は、企業の環境に対する取り組みの一つとして、ますます重要な役割を担うことが期待されています。