マツダは、インホイールモーターを使った車両用駆動装置の特許を取得しています。
マツダ、インホイールモーターを使った電動車の特許を取得
特許7217859 車両駆動装置
本発明は車両駆動装置に関し、特に、車両の駆動にインホイールモータを使用する車両駆動装置に関する。
- 課題
電動機の駆動力を主体とするハイブリッド駆動装置では、十分な走行性能を確保するために大容量のバッテリを搭載する必要がある。また、電動機により十分な駆動力を得るためには、比較的高電圧で電動機を作動させる必要がある。このため、電動機の駆動力を主体とするハイブリッド駆動装置では、大容量のバッテリが要求されると共に、電動機に高電圧を供給する電気系統を電気的に十分に絶縁する必要があり、これらが車両の全体的な重量を増加させ、車両の燃費を悪化させる。さらに、重量の大きい車両を電動機で駆動するために、更なる大容量のバッテリや高電圧が必要となり、これが更なる重量の増加を生む悪循環に陥るという問題がある。インホイールモータを採用した場合には、モータと車輪を連結するドライブシャフトが不要になるため、ドライブシャフト分の重量を削減することができるというメリットがある。しかしながら、車両の発進、加速、クルーズ走行を行うための電動機としてインホイールモータを採用したとしても、十分な走行性能を得るためには大型の電動機が必要となり、重量の増加を避けることができない。このため、インホイールモータを採用したメリットを十分に享受することができない。
本発明は、電動機による駆動の強化と車両重量増加の悪循環に陥ることなく、インホイールモータを使用して、効率的に車両を駆動することができる車両駆動装置を提供することを目的としている。
- 解決手段
上述した課題を解決するために、本発明は、車両の駆動にインホイールモータを使用する車両駆動装置であって、車両の車輪に設けられると共に、車輪を駆動するインホイールモータと、車両の車体に設けられ、車両の車輪を駆動する車体側モータと、を有し、インホイールモータは、ゼロよりも大きい所定の回転数以上の高回転数領域において最高出力を発生するように構成され、車体側モータは、所定の回転数未満の低回転数領域において最高出力を発生するように構成され、車体側モータは、車両の主駆動輪に対する駆動力を発生し、インホイールモータは、車両の走行速度が高い領域のみで駆動される副駆動輪に対する駆動力を発生することを特徴としている。
関連特許
- 特許7217860 車両駆動装置
本発明は、電動機による駆動の強化と車両重量増加の悪循環に陥ることなく、インホイールモータを使用して、効果的に車両を駆動することができる車両駆動装置を提供することを目的としている。
特許7217859 | 知財ポータル「IP Force」(車両駆動装置)
2019年に出願していた発明が登録されました。パット見、横置き4気筒でFRぽさがあるのですが…だからといって、将来のロードスターのような小型スポーツカーを想定した発明なんでしょうかね???
[特許]マツダ、インホイールモーターを使った電動車の特許を出願
マツダは、インホイールモーターを使った車両用駆動装置の特許を出願しています。
インホイールモーターの特許(発明)と言えば、これらも気になりますよねぇ。
[特許]マツダ、3ローターハイブリッドスポーツカーの特許を出願
マツダは、スポーツカーを想定した3ローターのロータリーエンジンを搭載するハイブリッド車に関する特許を出願しています。
[特許]マツダ、ロータリーハイブリッドAWDスポーツカーに関する特許を出願
マツダは、ロータリーエンジンで直接後輪を駆動できるハイブリッド車の特許を出願しています。インホイールモーターで前輪を駆動するAWDスポーツカーを想定しているようです。
[特許]マツダ、インホイールモーターとキャパシタに関する特許を出願
マツダが、インホイールモーターとキャパシタに関する特許を出願しています。これはロータリーエンジンを搭載したFR車を想定しています。
コメント
この特許は「縦置き直列4気筒エンジン+モーター」のFRにフロントインホイールモーターを加えたもののようですね。興味深いです。