本日付で公開されたマツダが取得した特許の中にインホイールモーターを採用するHEVが、スペースフレーム構造を採用している説明図があります。
例の2ドアスポーツカーはインホイールモーター採用のHEV?
特許7086344 車両用インバータの冷却構造
本発明は、車両用インバータの冷却構造に関し、特にヒートパイプの熱サイクルを用いて冷却を行う車両用インバータの冷却構造に関する。
- 発明の目的
車両は走行状態に応じて、加減速或いは旋回による慣性力が発生する。
例えば、ステアリング操舵により遠心力(横G)が生じる場合、気液界面の揺動によってインバータが作動流体から露出する現象、所謂ドライアウトが生じ、熱輸送機能を維持することが機構的に困難になる虞がある。即ち、ヒートパイプの作動流体内にインバータを浸漬した車両用インバータの冷却構造では、インバータのドライアウトを回避しつつ熱輸送機能を確保することは容易ではない。本発明の目的は、作動流体内にインバータを浸漬したヒートパイプにおいて、十分な冷却能力を確保可能な車両用インバータの冷却構造等を提供することである。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施例1について図1~図9に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施例の車両Vは、インバータ10の冷却機構Fが車体前部に搭載されたハイブリッド自動車である。インバータ10の冷却機構Fの説明の前に、車両Vの前提構造について説明する。この車両Vは、車体前部に内燃機関であるエンジン3が搭載され、主駆動輪である左右1対の後輪2を駆動するFR(Front engine Rear drive)車である。また、主駆動輪の後輪2は、エンジン3の代わりに主駆動モータ4によっても駆動され、副駆動輪である左右1対の前輪1は、副駆動モータであるインホイールモータ(以下、IWMという)5によって所定の運転領域に駆動されている。エンジン3と主駆動モータ4は、クラッチ(図示略)を介して締結解除可能に接続されている。
エンジン3は、フライホイールを省略したフライホイールレスエンジンに構成され、動力伝達機構6を介して後輪2を駆動している。動力伝達機構6は、プロペラシャフト6aと、クラッチ6bと、後輪2に車軸(図示略)を介して接続された有段変速機としてのトランスミッション6c等を備えている。主駆動モータ4は、例えば、48Vで駆動される25kWの永久磁石同期モータ(PMモータ)によって構成され、48Vのバッテリ8(例えば、3.5kWhのリチウムイオンバッテリ等)の電流を変換するインバータ7から交流電流が供給されている。この主駆動モータ4は、エンジン3と直列に接続され、主駆動モータ4が発生した駆動力は、エンジン3の駆動力と同様に、動力伝達機構6を介して後輪2に伝達される。IWM5は、例えば、120Vで駆動される17kWの三相誘導モータ(SRモータ)によって構成され、キャパシタCp(図2参照)の電流を変換するインバータ10から交流電流が供給されている。
上から順に図1〜図9です。
実は、この特許が出願されたときにも記事化しているのですが、その時は、スペースフレーム構造やら2ドアスポーツカーには、全然注目していない次期だったので…(言い訳)。
マツダは、既にスペースフレーム構造を持つ車両に関する特許を複数取得しており、取得した特許を組み合わせると、(当たり前かもしれないですが)その説明図に共通点があるので、スペースフレーム構造を持つ2ドアスポーツカーには、フライホイールレスエンジンやインホイールモーターが採用され、FRベースの4輪駆動ハイブリッド車であることが分かります(?)。
取得した特許で、車の全体像をなんとなく掴むことが出来ますね。
インホイールモーターを採用するか否かはともかく、2ドアFRハイブリッドスポーツカーとしてでも世の中に形となって登場して欲しいです。