2021年マツダ技報(MAZDA TECHNICAL REVIEW)が発行れました。Vol.38となる今号は新型MX-30が内容の中心になっています。
2021年マツダ技報をさらっとななめ読み
今度のマツダ技報は、MX-30が特集されるだろうなと楽しみに待っていたところ、ようやく発行されました。例年より少し遅いですかね。ただし、期待していたロータリーエンジンを使ったPHEVなどに関する内容はありませんでした。なので、テンション低めにななめ読みしちゃいました。
2021年マツダ技報(MAZDA TECHNICAL REVIEW)
特集として2020年ニューモデルの新型MX-30を、論文・解説としてSelf-empowerment Driving Vehicle の開発、視認行動と運転操作に基づくドライバー体調急変の早期検知技術などを掲載しています。
- 目次
- 巻頭言
- 特集:MAZDA MX-30
- MX-30のデザイン
- MX-30 の紹介
- エレクトリック G-ベクタリング コントロール プラス(e-GVC Plus)の開発
- MX-30 EV MODEL のモーターペダル開発
- MX-30エレキシフトシステムの開発
- BEVのバッテリーを使い切る技術
- MX-30 EV MODELへのMBDの適用
- MX-30高電圧システム制御の紹介
- MX-30 EV MODELの外部充電システム開発
- 高電圧電池パックの耐振動性開発
- MX-30 BEV&Bピラーレスボディー開発
- MX-30の衝突安全性能
- 論文・解説
- Self-empowerment Driving Vehicle の開発
- MX-30省エネルギー3トーン塗装の開発
- 新型1.5Lガソリンエンジンの紹介
- 視認行動と運転操作に基づくドライバー体調急変の早期検知技術
- 走行環境の特徴を利用した危険予測技術
- 被水シミュレーションを用いた実車被水量の予測技術
- 高精度ダイカストによる機械加工レス成形の実現
- CO2とVOCを同時に削減するVOC回収技術の実現
- AIを用いた検査工程の精緻化・合理化への取り組み
- デジタル動作解析による技能伝承システムの開発と実用化
- 塗装部の耐食性迅速評価技術のモデルベース研究開発
- MBD/MBRの実現に向けた,繊維強化樹脂複合材内部における微視的破壊現象の可視化/評価技術
- 車両機能と材料特性をつなぐマルチスケール解析技術の研究
- ガウス過程回帰を用いたソフトセンサー技術に関する研究―エンジン筒内の空気充填効率の推定について―
- 無次元数による噴霧の分裂特性の統一的整理
- 微細粒を用いた粒状体ダンパの振動減衰性に関する研究
- 社外への発表論文一覧
- 社外への発表論文一覧表
- 編集委員会
MX-30省エネルギー3トーン塗装の開発
MX-30の大きな特徴の一つになっている3トーン塗装についての感想などを少し。
開発陣が「MX-30では3トーン塗装を採用する」と決めた後に、製造現場がどう実現させるのか…しかも、ある程度汎用的だったり、環境的な問題にも対処したり、そういうラインを作ることがどういうことか…と言うことが伝わってくるようで、興味深かったです。
その他、これまでメディアで取り上げられたり、特許を取得していたりで少なからず目にしていることもありました。

[特許]マツダ、MX-30福祉車両に使用する車両用乗降補助装置の特許を出願
マツダは、MX-30をベースにした福祉車両(Self-empowerment Driving Vehicle)に使用する乗降補助装置の特許を出願しています。

マツダ、2020年度省エネ大賞「経済産業大臣賞」などを受賞
マツダは、2020年度省エネ大賞において「自動車塗装におけるCO2とVOCを同時削減するVOC回収技術」が「経済産業大臣賞(省エネ事例部門)」を受賞したと発表しています。

[特許]マツダ、エレキシフタ装置に関する特許を取得
マツダは、2019年3月に公開されたエレキシフタ装置の特許を取得しています。MX-30のそれと酷似しています。