[特許]マツダ、ロータリーエンジンの燃焼抑制に関する特許を出願

マツダは、ロータリーエンジンの二段燃焼を抑制する手段に関する特許を出願しています。

マツダ、ロータリーエンジンの燃焼抑制に関する特許を出願

特開2021-188584 ロータリエンジン

ロータリエンジンでは、膨張行程中に燃焼室のトレーリング側の未燃混合気がリーディング側に流れることにより、図12に示すように、主燃焼ピーク後に熱発生率が高い状態が暫時続く問題、所謂二段燃焼が発生する問題が知られている。この二段燃焼は、その二段目の燃焼による熱発生が燃焼後期になるため、冷却損失及び排気損失を増大させる一因となっている。

本発明は、上記課題を解決するために、インジェクタ(燃料噴射弁)から噴射された燃料がロータ外周面の容積の大きいリーディング側凹部に多く供給されるようにする。

図12

  • 課題
    ロータリエンジンの二段燃焼を抑制する。
  • 解決手段
    燃料噴射開始時期を吸気行程下死点前60゜から該下死点後60゜にわたる範囲に設定し、インジェクタ21を、ロータハウジングの長軸を基準ラインとして、エキセントリックシャフトの軸心を中心とする角度でロータ2の回転方向に−10゜から+20゜にわたる範囲に配置し、ロータ2の外周面のリセス7のリーディング側凹部7aの容積をトレーリング側凹部7bの容積よりも大きくし、インジェクタ21の噴射燃料がリーディング側凹部7aを指向するようにする。

    図10

  • 請求項
    略楕円形状のトロコイド内周面を有するロータハウジングと、上記ロータハウジングの両側に配置されて、該ロータハウジングと共にロータ収容室を形成するサイドハウジングと、エキセントリックシャフトに支持されて上記ロータ収容室内に収容され、該ロータ収容室内に3つの作動室を区画するとともに、回転によって各作動室を周方向に移動させながら、各作動室において吸気、圧縮、膨張及び排気の各行程を順に行なわせる略三角形状のロータと、上記ロータハウジングに設けられた、上記作動室に燃料を噴射するインジェクタとを備え、上記作動室を区画する上記ロータの各々円弧状をなす外周面にリセスが形成されており、上記リセスは、上記外周面の長手方向の中央より上記ロータの回転方向の前方に延びるリーディング側凹部と、該凹部に連続し当該中央より上記回転方向の手前側に延びるトレーリング側凹部とを備え、上記リーディング側凹部は上記トレーリング側凹部よりも容積が大きくなっており、上記インジェクタの燃料噴射開始時期は吸気行程下死点前60゜から吸気行程下死点後60゜にわたる範囲に設定され、上記インジェクタは、上記ロータハウジングの長軸を基準ラインとして、上記エキセントリックシャフトの軸心を中心とする角度で上記ロータの回転方向に−10゜から+20゜にわたる範囲に配置され、上記インジェクタは、上記ロータが上記作動室の一つを吸気行程下死点に位置づけた姿勢にあると想定したときの、該ロータの当該作動室を形成する外周面の長手方向の中央から上記リーディング側凹部の長手方向の中央にわたる範囲を指向するように、該インジェクタの中心軸が配置されていることを特徴とするロータリエンジン。
  • 発明の効果
    本発明によれば、リセスのリーディング側凹部の容積を該リセスのトレーリング側凹部の容積よりも大きくし、インジェクタの噴射燃料が上記リーディング側凹部を指向するようにしたから、燃焼重心のアドバンス化が可能になるとともに、二段燃焼が抑制されるから、熱効率の改善に有利になる。

マツダ、ロータリーエンジンの燃焼抑制に関する特許を出願

マツダ、ロータリーエンジンの燃焼抑制に関する特許を出願

マツダ、ロータリーエンジンの燃焼抑制に関する特許を出願

マツダ、ロータリーエンジンの燃焼抑制に関する特許を出願

特開2021-188584 | 知財ポータル「IP Force」(ロータリエンジン)

関連特許

  • 特開2021-188585 ロータリエンジン
    本発明によれば、燃料噴射開始時期を吸気行程下死点前60゜から吸気行程下死点後60゜にわたる範囲に設定し、インジェクタ位置を、ロータハウジングの長軸を基準ラインとして、エキセントリックシャフトの軸心を中心とする角度でロータの回転方向に−10゜から+20゜にわたる範囲に設定し、インジェクタのトレーリング側傾斜噴孔の燃料ペネトレーションがリーディング側傾斜噴孔の燃料ペネトレーションよりも短いから、燃料がロータへの衝突によって燃焼室のトレーリング側の隅の方に向かうことを抑えることができ、よって、二段燃焼の抑制に有利になる。


これまでも、レンジエクステンダー(発電)用と明記していないロータリーエンジンの特許もいくつか出願されています。今回もその口ですね。

マツダは、レンジエクステンダーとして使用する、ロータリーエンジンの燃料噴射弁の被水をより確実に抑制するための後方吸気に関する特許を出願しています。
マツダは、駆動用ロータリーエンジンに排気装置に関する特許を2件出願しています。
マツダは、ロータリーエンジンの構造、特にサイドハウジングに関する特許を出願しています。
マツダは、車両を駆動させるためのロータリーエンジンに関する特許を出願しています。
マツダは、ロータリエンジンの構造に関する特許を複数取得しています。
マツダは、直噴エンジンの停止制御装置に関する特許を取得しています。直噴エンジンには、ローターリーエンジンも含まれています。
2018年2月14日付けの特許公報によると、マツダは、ターボ過給機付きロータリーピストンエンジンの特許を取得しています。

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