マツダは、2ドアスポーツカーを想定していると思われる特許を複数出願しています。いずれも車両の後部車体構造に関するものになっています。
特開2021-112926 車両の後部車体構造
【課題】リヤサスペンションの支持剛性を確保できるとともに後突荷重をリヤサイドハウジングからサイドシルとピラーとの結合体に効果的に伝達すること。
【解決手段】サイドシル3およびリヤピラー35から成る結合体30の後端とリヤサイドハウジング10とを連結する、上側フレーム41,42と下側フレーム43とが車両上下方向に互いに離間して配設され、下側フレーム43は、車両後方に向かって車両内側へ位置するように傾斜する傾斜角が、上側フレーム41,42よりも大きく設定され、リヤサイドハウジング10において、下側フレーム43の後端が接合される下側接合部29は、上側接合部27および上側接合部28よりも車幅方向内側に位置し、リヤサイドハウジング10における少なくとも、下側フレーム後端接合部29と第1上側フレーム後端接合部27および第2上側フレーム後端接合部28と、これらの間に亘って単一の部材により形成された。
さらに説明文には次のような一文があります。
本実施形態の車両は、押出成形されたアルミ合金製の複数のフレームを連結して車体骨格をなす、所謂、スペースフレーム構造を採用するとともに、側方ドアが2ドアタイプのセンターピラーレス構造を採用したスポーツカーである。
ロードスター(MX-5)以外のスポーツカーの基礎(基本)設計を粛々と進めているということですよね。
関連特許
- 特開2021-112927 車両の後部車体構造
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、リヤサスペンションの支持剛性および後突荷重の車両前方への伝達効率を高めることができる車両の後部車体構造の提供を目的とする。
- 特開2021-112928 車両の車体構造
閉断面部材の剛性を確保しつつ被取付面に取付部材を取付けることができるとともに、互いに重ね合わせた被接合面とパネル部材とが車両走行時に擦れることにより発生する異音を防止すること。
- 特開2021-112929 車両の後部車体構造
リヤサスペンションの支持剛性を高め、結果として操縦安定性の向上を図ること。
なかなか刺激的な説明図ですよね。今回同時に出願された特許が同じ車両を想定しているか確かではないですが、仮にそうだとすると、サイズは、まずまずコンパクトに見えます。直6を載せるよりは、RX-7やRX-8の後継のような位置づけと見るのが、妄想する上でも楽しそうです。
これらの特許とスペースフレームに関する特許は、ちょうど組み合わさるようにも見えます。
[特許]マツダ、スペースフレーム構造を持つ車体構造に関する特許を取得
マツダは、2018年に出願していたスペースフレーム構造を持つ車体構造に関する特許を取得しています。
[特許]マツダ、クーペボディを想定した車体構造に関する特許を出願
マツダは、クーペボディを想定し、牽引フックまわりの車両の後部車体構造に関する特許を出願しています。
マツダのスポーツカーと出願特許
モーターマガジンの記事から火が点いたのでしょうか?マツダの特許とRX-9を結びつけるメディアが多く見られますね。