TTACが、ようやくアメリカで発売が決まったマツダCX-5ディーゼルについてその価格からガソリンターボで充分ではないと主張しています。
北米でのSKY-Dの存在理由は?SKY-G 2.5Tで充分?
アメリカでSKY-D 2.2は必要?
アメリカでは、プレミアム・エンジンという扱いのSKYACTIV-D 2.2は、厳しい環境基準に適合するために尿素SCRシステムなどを採用することと合わせてスペックも下げています。より最高出力と最大トルクの出るSKYACTIV-G 2.5Tがあるにもかかわらず、ディーゼルエンジンを手にするには4,000ドルの追加費用が発生します。
エンジンスペックと低燃費でガソリンエンジンとの差を回収しようとするのが一般的な考え方ですが…。
エンジンスペック
まず、北米仕様のSKY-G 2.5TとSKY-D 2.2のエンジンスペックです。SKY-D 2.2は、国内仕様よりも控えめ数字になっています。
エンジン | SKY-G 2.5T | SKY-D 2.2 US | SKY-D 2.2 JP |
---|---|---|---|
最高出力(kW/rpm) | 169/5,000 | 125/4,000 | 140/4,500 |
186/5,000 | |||
最大トルク(Nm/rpm) | 420/2,000 | 393/2,000 | 450/2,000 |
EPA燃費(combined) | 24 | 28 | – |
なるほど、ディーゼルエンジンのスペックが不足しているという評価が出てくるのが分かる数字ですね。
SKY-D 2.2の魅力が不足している理由
TTACが、SKY-G 2.5TとSKY-D 2.2の車両価格とスペックを比較してクリーンディーゼルの必要性を考えています。
この中で4つの数字を「証拠」に挙げています。
The Mazda CX-5 Signature AWD Diesel is ready, Mazda insists. But at $42,045, there’s simply no reason for its existence in America.
The Mazda CX-5 Diesel’s Economic Case Is Nonexistent – The Truth About Cars
- ディーゼルは、ガソリンターボに対して「$4,110」高価
- ディーゼルのコンバインド燃費は28mpgで、ガソリンターボに対して4mpgだけ優れている
- 年間の燃料の節約は、$83〜$317(ガソリンのグレードで異なる)になる
- コストの差額を回収するのに13年〜49.5年もかかる
さらに詳しい説明は、記事を読んでもらうとして…記事では、尿素の追加費用や手間は考慮されていませんでしたが、軽油($3.08/gal)がレギュラーガソリン($2.84/gal)よりも高価なアメリカでは、「回収」しようとすると、えらく時間がかるようです。かと言って、ディーゼルがガソリターボよりも魅力的かと問われたら…。
マツダは、CX-5の購入者のうち10%がディーゼルを選ぶと想定しているそうです。さて、このプレミアムな値付けが受け入れられるでしょうか。
さらに、この後、Mazda6にもクリーンディーゼルが追加設定されます。