どうやらマツダの「スカイアクティブ技術」が他のメーカーのエンジニアに火をつけたようです。非ハイブリットモデルの燃費向上をエンジン単体で実現するべく燃費効率を高める競争が激化していますね。
次期CX-5には新型エンジンが搭載されるタイミングかも?
ガソリンエンジンの改善
スカイアクティブ・ガソリンエンジンが達成した熱効率は、実は明らかにされていないようですね。38%から40%弱あたりらしいですね。スズキは、2020年までに熱効率40%達成を目指すして段階的に開発・改良を加えていくつもりです。
トヨタは熱効率38%を達成したエンジンをヴィッツのマイナーチェンジで載せて、25km/ℓを遅ればせながらマークしました。しかも、「急速燃焼の面で競合他社よりも半歩は進んでいると考えている。実際にエンジンのトルク曲線で比較すると、エンジン回転数の幅広い領域で競合他社よりも大きなトルクが得られている」とさえ言っています。
ディーゼルエンジンの改善
マツダは、北米にはSKY-Dを載せていません。性能に満足できないからだそうです。
北米マツダによると、SKYACTIV-Dエンジンは現状のままでNOx削減装置を追加しなくても、米国の排出ガス基準を満たすことは可能だが、燃費とマツダ車らしいパフォーマンスのバランスを取るためには、さらなる開発が必要と判断したためだという。
2014年01月10日(金) 14時45分
北米向けにディーゼルエンジンを投入するのは、ある種チャレンジでもあるようです。この取材から半年過ぎていますが、残念ながら北米には未導入です。
「当面の目標としては、日本よりさらにNOx排出規制が厳しく、ディーゼルエンジン自動車の少ない北米で、触媒無しのクリーンディーゼルエンジン車を売り出すことです。長らく絶対に無理だと言われてきたことですが、SKYACTIV-Dの成果を考えれば、実現の日も間近だと考えています」(2013年7月取材)
マツダのビルディングブロック戦略
SKYACTIVテクノロジーを発表した時から使われている図です。発表当時から見た5年後、10年後を予測・予想しただけの図かも知れませんが、それぞれのエンジンが作られてから5年後の節目として何かあってもいいのではないでしょうか。
理想の燃焼に向けたエンジン開発は、マツダ1社だけで実現できるわけではありません。国内自動車メーカーにもエンジンの性能向上に積極的に取り組んでもらい、互いに切磋琢磨しながら理想の燃焼を達成したいと考えています。
2012年04月26日 12時49分マツダ SKYACTIVエンジン開発担当者インタビュー(前編):SKYACTIVエンジンは“理想の燃焼”に向けた第1ステップ (2/2) – MONOist(モノイスト)
ガソリンエンジンでHCCIを成功できるかは、かなりの困難が予想されるので、空燃比制御やエンジンの断熱化など、他社の動向も見ながらの改善により、現状より”理想の燃焼”に近づいたエンジンを、また、ディーゼルエンジンでは、北米市場への投入を目指して改良されたものを、それぞれ近いうちに発表するのではないかと予想(妄想)しています(特にSKY-Dは)。
これだと、ディーゼルエンジンは次期CX-5よりもだいぶ前に登場しそうですが、ガソリンエンジンは、2016年にCX-5がFMCだとすればいいタイミングではないでしょうかね。SKY-GとSKY-Dで世間に驚きと感心で迎入れられたCX-5というクルマで、もう一度「あっと言わせる」のは、それなりに意味深いとも思います。
もっとも、燃費云々ではなく、あくまで「理想の燃焼」により近づいたことに対する成果としての新エンジンなのでしょうね、マツダにとっては。