とても興味深いことが話されています。ただ、私にはデザイナーの考えているすべてを理解できないです。
現在のジェネレーションは「SHINARI(靭)」が引っ張る
靭(SHINARI)をベースにこれまでのマツダ車はデザインされていると見ますが、靭(SHINARI)の解釈は、
昨年提案した『SHINARI(靭)』は私たちの志を素直に形にしたものですが、重視したのは、そのイメージや想いをどうやって商品につなげていくかです。そういう意味で、『SHINARI』はショーカーではなく“ビジョンモデル”と位置づけていて、この一台にこの世代のデザインのテーマ全てを集約しました。そのくらい高い価値をもったモデルということです
「魂動」デザインを具体化することについての興味深いやりとりがありました。
Q:「魂動」というと、5ポイントグリルにシグネチャーウイング、そしてボディのキャラクターラインの“セット”だという認識があるようです。そのあたりに誤解もありそうですが、「魂動」と「SHINARI」の関係は本来どうなっているのでしょう
前田氏:「私たちは『魂動』という志を持つと同時に、それを商品に落とし込まなくてはいけません。加えてブランド戦略を考える上で、シンボリックで解りやすい表現も必要です。そこでシグネチャーウイングを考え、ひとつのシンボルとしました。つまり、シグネチャーウイングは『魂動』とイコールではなく、表現の手段の一つと言えます。キャラクターラインは特徴的な表現ですが、これも表現手段の一つです。『SHINARI』は、そのシグネチャーウイングを含め、先のとおり『魂動』をもっとも素直に形にしたビジョンモデルで、いま表現するべき要素はすべて入っています。ですから、少なくとも現在のジェネレーションは『SHINARI』が引っ張るということです」
次期CX-5のデザインを妄想する上でも気になるのが、「魂動」の継続性です。それについては、
Q:デザインには時間的な耐久性が必要だと言われますが、この耐久性と「魂動」をどう捉えていますか
前田氏:「もちろん重要だと認識しています。今回考えたのは“クルマらしさ”と“動態物としての基本”ですね。タイヤとボディ、ボディとキャビンの関係など、もっともクルマらしく安定した姿勢を目指す。その骨格が完成していれば息が長いデザインになる。また、むやみに新しいモノに飛びつかないこともあります。単に新しいものを取り入れるのは簡単ですが、本物を見出すのは難しい。マツダは、その本物にフレッシュなアイデアを少しずつ採り入れることを戦略的に考えています」
デザインを「言葉」にする意味
Q:次期ロードスターなど、次代の「魂動」も当面は同じデザインテーマが続くのでしょうか
前田氏:「それは難しい質問ですね(笑)。ただ、皆さんが想定しているものとは違うのではないかと思います。私たちが『魂動』でやりたいことは表現のキープではありません。単に『SHINARI』のコピーを続けていくわけじゃない。デザイナーには常に多くのアイデア、引き出しがありますから、それを『魂動』にどう展開していくかは極めて広い可能性があるわけです」
Q:いまや日本のメーカーはどこもデザイン重視を訴え、デザインコンセプトやファミリーフェイスを実践しています。そういう中でマツダデザインが目指すものとは何ですか
前田氏:「デザインの優れたメーカーを挙げてくださいと聞いたときに、少なくとも3本の指に入ることです。国で言えばイタリアとドイツ、そして日本ということでしょうか。生意気なようですけど、欧州の老舗に並ぶには単に「デザインが重要」と言っているだけではダメです。私は『執念』というデザイナーらしからぬ言葉を使いますが(笑)、そのくらい必死にならなくてはいけないということです」
今のジェネレーションが魂動デザインをまとった後、次のジェネレーションを迎えた時には、きっとその時の「御神体」が登場するはずです。CX-5が魂動デザイン第一号車なので、次のジェネレーションの第一号車は次期CX-5になるのでは?と思います。
2016年前半までにマツダから登場する車は大体分かっていますよね。2016年後半のモーターショーにコンセプトカーが登場し…という流れに乗って次期CX-5が登場?