J.D. パワーは、2021年日本自動車セールス満足度調査(SSI)の結果を発表しています。マツダは、再び業界平均以下に落ちてしまいました。
J.D. パワー、2021年日本自動車セールス満足度調査(SSI)を発表
2021年日本自動車セールス満足度調査(SSI)
- 総合満足度の業界平均スコアは729ポイント(1,000ポイント満点)。
- ファクター別の業界平均スコアでは、「店舗施設・サポート」が731ポイント、「商談」が726ポイント、「契約手続き」が733ポイント、「納車」が727ポイントとなった。
- セグメント別の総合満足度スコアは、ラグジュアリーブランド平均が782ポイント、マスマーケット国産ブランド平均が725ポイントとなった。
今調査の概要
年に一回、新車購入後2~13ヶ月が経過した国産および輸入車ブランドの乗用車保有者を対象に、乗用車を新車で購入した際の販売店の対応に関する満足度を聴取し明らかにする調査。今年で20回目の実施となる。
- 実施期間:2021年5月~6月 ■調査方法:インターネット
- 調査対象:メーカー正規ディーラーから新車購入後、2~13ヶ月経過したユーザー(18歳以上)
- 調査回答者数:7,189人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に「納車」(26%)、「店舗施設・サポート」(26%)、「商談」(26%)、「契約手続き」(21%)となっている(カッコ内は影響度)。
今調査の主なポイント
- 商談時の車の説明方法、実車やデジタル機器の活用が商品の魅力訴求に有効
商談中にどのようなツールを用いて車の説明が行われたかについて聴取している。回答した割合が高い順に、「カタログ/各種見本などの資料」(77%)、「試乗車」(42%)、「パソコン/タブレット端末などの画面」「展示車」(共に34%)が挙げられ、従来の紙をベースにした説明方法だけではなく、実車やデジタル機器を活用した説明が行われていることがわかる。各説明方法別の顧客満足度をみても、実車やデジタル機器を利用した場合の評価は総じて高い傾向にある。 - オンライン商談ツールの利用は限定的、今後の普及に向けた活動に期待
「オンライン商談ツール/ウェブ会議システム」を利用した顧客からは高い評価を得ていることもわかった。しかしながら、「オンライン商談ツール/ウェブ会議システム」を利用した顧客は僅か2%であり、また、ディーラーに対する今後の期待として「オンラインでの商談サービスの拡充」を挙げた顧客は6%と、どちらも低い水準に留まっている。オンライン商談は、体感した一部の顧客に高い満足度をもたらしているものの、まだ広く浸透しておらず、その利点が多くの人に認知されていないのが現状と考えられる。
ランキング
マスマーケット国産ブランド
ホンダと日産が同点で1位になっています。3位に三菱、以下、トヨタ、スバルと続き、ここまでが業界平均以上です。業界平均以下(平均点との差)は、マツダ(-6)、ダイハツ(-9)、スズキ(-23)となっています。
ホンダは「店舗施設・サポート」ファクターでセグメント中最高評価、日産は全ファクターでセグメント平均以上の評価だったそうです。
昨年の同調査でマツダは3位だったのですが、ずいぶんと落ちたものです。スコア8点がどれくらいの重みかは定かではないですが、新世代店舗を増やすなど、販売面でも力を入れているはずなのに業界平均以下とは残念な結果です。
ラグジュアリーブランド
レクサスが1位、ボルボが2位で、ここまでが業界平均以上です。以下、BMW、メルセデス・ベンツ、アウディと続きます。ドイツ御三家が揃って平均以下の結果になっています。アウディは昨年1位だったのに、今回は最下位とは…昨年からスコア全体が上がっているとは言え、極端な結果になっていますね。
まとめ
J.D. パワーは、次のようにコメントしています。
「商談において満足度の高いカスタマーエクスペリエンスを提供するためには、従来のやり方にとらわれず、伝えたい内容や場面に則して、柔軟に実車やデジタル機器を活用しながら車の魅力をより体感してもらう工夫が必要である。
また、ディーラーでの対面型の商談に加えて、新たな顧客ベネフィットの提供と顧客満足度の向上において、オンライン商談は有効なツールであり、オンライン商談の利点を顧客へ周知する取り組みが重要である。」
昨年のコメントでは、「情報発信と、一人一人に合わせた商談や店舗でしかできない実践的な体験を提供」とあったので、コロナ禍もあり、今回は、ガラッと方向性を変えたコメントですね。
販売現場、と言っても自分が経験している中ですが、そこでは、個人の知識や話術などに頼った営業が行われているので、「アタリ」「ハズレ」があるのも事実だと思います。AIとまではいかないかもしれないですが、機器やテクノロジーを用いることで、どの客にもそれなりに平均的にいい接客ができるようになるとありがたいと思います。
マツダのディーラーに話を聞きに行っても、ネットなどで収集できる以上の話題は少なく、試乗のときもドライビングポジションの説明が無かったりとがっかりさせられることが多いので、マニュアルの整備も大切かもしれないです。北海道マツダだけかもしれないですが…。
2021年日本自動車セールス顧客満足度(SSI)調査 | J.D. Power